【コラム】格闘技におけるマウントポジション

格闘技におけるマウントポジション(Mount Position)とは、相手の胴体の上にまたがる形で抑え込む優位な体勢のことを指します。柔術や総合格闘技(MMA)などで非常に重要なポジションであり、試合の展開を大きく左右します。

特徴と利点

  1. 攻撃面の優位性:
    上からパンチや肘打ちを加える「グラウンド・アンド・パウンド」や、腕十字固め(Armbar)などのサブミッション技を狙うのに適しています。
  2. 防御面の優位性:
    自分は上にいるため、相手からの反撃を受けにくく、抑え込みによって相手の動きを制限できます。
  3. ポイント制の競技での得点:
    柔術の試合では、マウントポジションを取ることで高いポイントが得られることがあります。

技術のポイント

  • 両膝を相手の胴体の両脇に置き、安定した姿勢を保つ。
  • 重心を低くし、相手が反転して逃げるのを防ぐ。
  • 相手の動きを抑えるために、腕や首をコントロールする。

具体的な例

マウントポジションは、次のような流れで取られることが多いです:

  1. サイドポジションから移行する。
    サイドコントロールで相手を抑え込み、片膝を胴体の上に乗せてマウントに移行する。
  2. ガードポジションをパスしてマウントを取る。
    相手のガードを外し、胴体に直接乗る。

攻撃の例

  • パウンド攻撃(打撃)
    上からの連打で相手にダメージを与える。
  • サブミッション
    腕十字固めや三角絞めを仕掛けて相手を降参させる。

身近な例え

「マウントポジション」は、例えば、じゃれ合う犬が相手の背中や胴体の上に乗り優位性を示すような状況に似ています。ただし、格闘技ではこの優位性を技術的に保ちながら攻撃や次の展開を仕掛けるため、非常に高度なスキルが要求されます。