【コラム】4点ポジション

格闘技でいう「4点ポジション」は、
両手・両膝の4点がマットに着いた姿勢のことを指します。
名前の通り、床(マット)に接しているポイントが「4つ」なのでこう呼ばれます。


1. 基本の形

  • 両手(左右の手)
  • 両膝(左右の膝)
    これら4点がマットに付いた状態。
    お尻は比較的高めにあり、頭は前方に向いていることが多いです。

2. スポーツごとの例

① レスリング

  • **テクニカルポジション(防御姿勢)**として使用されます。
  • 片方の選手が4点ポジションで守り、相手がその後ろや横から攻めます。
  • 例:相手にバックを取られそうになったとき、まず4点ポジションで安定し、タックルや返し技を狙う。

② 柔道

  • 寝技で下になったときに、まず4点ポジションで体勢を立て直すことがあります。
  • 例:抑え込み(横四方固めなど)から逃げるとき、一度4点でバランスを取って立ち上がる準備をする。

③ 総合格闘技(MMA)

  • 壁際でテイクダウンされそうになった時、壁を背に4点ポジションで耐え、立ち上がる「ウォールウォーク」を狙う。
  • 逆に攻め側は、4点の相手の後ろからニー(膝蹴り)やリアネイキッドチョークの準備をする。

3. 日常のイメージ

  • 四つん這いで床掃除をしている姿勢。
  • 子供がハイハイしている途中の姿勢。
    → まさに両手・両膝が床に着いている状態です。

4. ポイント

  • 安定感がある:低い姿勢で重心を保ちやすい。
  • 攻防の切り替えやすさ:立ち上がる、防御する、反転するなど多様な動きにつなげられる。
  • 注意点:背中を取られるリスクが高く、攻められると逃げづらい。

RIZIN(ライジン)における「4点ポジションからの攻撃」、つまり両手・両膝がマットに着いた状態に対して行われる攻撃には、以下のようなルール上の特徴があります:


RIZINにおけるグラウンドでの膝蹴り・攻撃について

  • グラウンド(寝た状態)でも、頭部への膝蹴り・サッカーキック・踏みつけなど、あらゆる打撃が許可されています。ユニファイド・ルール(UFCなど)では禁止されているこれらが、RIZINでは有効な攻撃手段として認められています。
  • 例外として、両者の体重差が15kg以上ある場合、軽量側の選手に「グラウンドでの頭部への膝蹴り等を許可するかどうか」の選択権が与えられます。

「4点ポジション」への応用

4点ポジションとは、いわゆる「四つん這い」の姿勢で、防御や立て直しに使われやすい姿勢です。RIZINでは、この姿勢に対しても以下の点が攻撃上ポイントになります。

  • 立った状態ではなく、グラウンド状態であると認識されるため、相手の頭部への膝蹴りや踏みつけなどがルール上合法になる。
  • 特に後方や横方向からの攻撃で、相手の4点姿勢を崩す/ダメージを与える戦術として有効に使われます。

是非押さえておきたいポイント

項目内容
合法な攻撃グラウンド状態での膝蹴り・サッカーキック・踏みつけが有効
体重差の制限体重差15kg以上の場合、軽量側が頭部攻撃を許可するか選べる
戦術的価値4点ポジションに対しての攻撃は、防御側の姿勢を崩し易く戦略的に有効

比較 — RIZIN vs UFC(ユニファイド・ルール)

  • UFCでは:グラウンド状態での膝蹴りやサッカーキックは禁止。安全性の観点から制限されています。
  • RIZINでは:これらのグラウンドでの打撃が認められているため、より「過激」かつ戦術的に幅のある格闘展開が可能になります。